極み見聞録

【茶寮つぼ市製茶本舗 Vol.2】茶葉の見極めと配合の妙。つぼ市の茶鑑定士がなせる匠技

産地で厳選したうえで買い付けてきた茶葉は、さまざまな工程を経てお客様のもとへ届けられます。中でも、検茶や合組(ごうぐみ)は、お茶の味や香りを大きく左右する重要な工程。自らの五感を頼りに茶葉を見極め、配合するため、つぼ市の社内でも限られた、お茶のプロフェッショナルのみが携われる仕事です。上質なお茶づくりの裏側には、彼らの研ぎ澄まされた五感と技術が隠されています。

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品質管理を支える年間1万回以上の検茶

茶葉から製品に仕上げていく工程には、「茶鑑定士」の熟練の技が隠されています。「茶鑑定士」とは、全国茶業連合青年団が主催する、茶葉の品種や摘んだ時期、産地を当てる実技試験によって認定された者だけが名乗れる資格で、レベルに応じて段位も設けられています。つぼ市には、現在「茶鑑定士」の段位を持つ社員が5名在籍。社長と副社長も共に「茶鑑定士六段」を有しています。そんな「茶鑑定士」の重要な仕事のひとつが検茶です。茶葉の形、色、味、香りなどをチェックする検茶は、品質管理には欠かせない工程。その回数は年間で1万回以上にも上り、新茶を仕入れる4~5月には、1日に2千種類も検茶を行います。同じ産地の茶葉でも摘む時期や場所、その年の天候で品質は変わってきます。そのため、検茶を行う「茶鑑定士」には、わずかな違いを見逃さない研ぎ澄まされた感覚が求められるのです。

茶葉のもつ魅力を引き上げる合組技術

つぼ市では、農家から仕入れた茶葉の特徴を検茶で見極め、3〜10種類ほどの茶葉を合組(ごうぐみ)によってひとつの製品に仕上げています。合組とはブレンドのこと。それぞれの産地の良さを引き出し、さらに美味しいお茶にしていくために、重要かつ難しい作業です。また、合組は品質の一定化にも欠かせません。1種類の茶葉で製品をつくっていると、茶葉が切れた時に販売を続けることができなくなります。また、色、香り、味の三拍子が揃った茶葉を大量に仕入れるのは難しいため、それぞれに優れた茶葉を組み合わせて総合力を高める狙いもあります。

また、値決めも「茶鑑定士」の大事な仕事です。茶葉を入札する際には味や香りなどに加え、相場や同業他社の購入意欲も考慮して臨む必要があります。これらの要素を総合し、茶葉に対する得点を値段として表していきます。上質な茶葉を適切な価格で仕入れる目利き力も「茶鑑定士」の技術だといえます。

日々の健康管理で鋭い五感を維持

どの茶葉をどの程度混ぜるかという合組の配合は、複数の「茶鑑定士」によって検討され、社長が確認したうえで決定しています。複数人の合議制としているのは、個々人の感覚が体調によって変化するためです。旨み成分であるアミノ酸の濃度を測るなど科学的な分析も行いますが、基本的には「茶鑑定士」の経験によって磨かれた感覚が頼りになります。そのため、「茶鑑定士」は普段から徹底した健康管理が求められます。味覚が変わらないよう、刺激の強いものや味の濃いものは食べず、検茶をする前は歯磨き粉も使いません。社長自身も大好きなキムチを年に一度しか食べないという徹底ぶりです。

すべては「暮らしのお茶」として、お客様に毎日美味しく味わっていただくため。お茶への愛情が、そのままお客様への想いにつながっています。

店舗詳細

5F

茶寮つぼ市製茶本舗

営業時間
[物販]10:00~21:00
[カフェ]10:00~L.O.20:00(閉店21:00)
[テイクアウト]10:00~L.O.20:00(閉店21:00)
TEL
06-6645-1850